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輔仁薬局健康処方せん子どもによる薬の誤飲事故について

子どもによる薬の誤飲事故について

author:輔仁薬局 日赤前店 薬剤師 大津 智亮
published in:大分合同新聞平成27年10月掲載  No.113

処方してもらった薬や市販薬の保管について考えていただきたいことがあります。
毎年、子どもによる誤飲事故は後をたたず、誤飲品目の上位に医薬品があります。小さいお子さまがいるご家庭、また小さいお孫さんが遊びにくるご家庭で、薬を保管する際の注意点や、万が一、誤飲事故が発生したときの対処についてお伝えします。

《薬の保管のポイント》
〇子どもの手が届かない、見えないところに保管しましょう。5か月くらいから、赤ちゃんは物をつかめるようになり、何でも口に入れようとするので気をつけましょう。1~2歳くらいからは、薬を包装からとり出してのんでしまう可能性があります。薬には、ラムネ菓子のような外観のものや、包装から取り出すと甘い匂いがするなど子どもの興味をひくものがあります。鍵のかかる場所に置く、取り出しにくい容器に入れるなど複数の対策をされることが大切です。
〇薬をのんだ後はそのまま放置せずに、すぐに元の安全な場所に片づけましょう。
〇向精神薬、血糖降下剤、降圧剤、気管支拡張剤など、子どもがのむと重い健康被害が起きるおそれのある薬は、細心の注意を払って保管をしましょう。

万が一、お子さまが薬を誤飲した場合は、のんでしまった薬の名前、量を確認したうえで、すぐに専門の機関に連絡をして、必要に応じて医療機関を受診しましょう。主な相談機関に、公益財団法人日本中毒情報センターの中毒110番、小児救急電話相談(#8000番プッシュ)があります。また、休日・夜間に受診できる医療機関は、新聞や市のウェブサイトなどで確認することができます。

これから自宅の薬を整理したときに、余っている薬がたくさん見つかり、いまのんでいる薬かどうか分からないときは薬局へ持って来てください。薬剤師が、のんでいる薬をお薬手帳などで確認したうえで整理をします。

それではお大事に。

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