暑い夏の時期になると肩こり、腰痛など症状が出てくることはありませんか？ 実は原因はいわゆる「冷房病」かもしれません。
「冷房病」は体が直接冷えることによる症状に加え、自律神経のバランスの乱れとも大きく関係しています。自律神経は体温調節に関係しており、暑さや寒さを感じると、血管の拡張・収縮や発汗の調節をして、体温を一定に保っています。一般に人間が急激な温度変化に対応できるのはだいたい５℃程度と言われており、室内と室外の温度差が大きく、頻繁に温度差ストレスを感じると自律神経がうまく働かなくなります。自律神経は内臓・血管・ホルモンなど体の多くの機能をコントロールしているため、この働きが弱まると単に体が冷えるだけではなく、血行不良による肩こりや腰痛、便秘や下痢などの胃腸障害、睡眠不足や生理不順など様々な体の不調を招いてしまうのです。
対策としては、部屋の湿度をうまく調節するなどして冷房の温度を下げすぎないことや、冷えやすい部分に直接冷風が当たらないように服を一枚多く羽織ったりすることが大事です。女性は一般的に男性より筋肉量が少ないため、熱の産生量が少なく体が冷えやすいということがあるので適度に筋力をつけることも良いでしょう。体の内部から温めるために生姜などの体を温める食べ物も効果的です。
冷房病の治療としては、よく漢方などが用いられるようです。身体をあたため血行をよくすると同時に水分の代謝をスムーズにする漢方薬等が選択されます。
快適な環境にいつもいると体が本来持っている調節機能が麻痺してしまいます。時には少し汗をかく生活もしてみると良いでしょう。
それではお大事に。