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輔仁薬局健康処方せん坐薬の上手な使い方 ~熱さまし~

坐薬の上手な使い方 ~熱さまし~

author:輔仁薬局 新別府前店 薬剤師 阿部 功治
published in:大分合同新聞平成18年12月掲載  No.38

坐薬には熱さまし、吐き気止め、けいれん止めなどがあります。今回は、その中で、熱さましの坐薬の上手な使い方についてのお話しです。

1.できれば先にトイレを済ませておきましょう。

2.手をよく洗い、坐薬の底(平たい方)をティッシュなどで軽くつかみ、とがった方からゆっくりと肛門に入れます。

3.入りにくいときは、とがった方に水やベビーオイルなどをつけるとスムーズに入ります。入れた後にすぐ出てこないように、2~3分じっとしていて下さい。また、刺激や異物感で便意を感じたりしますが、しばらくがまんして下さい。

4.薬の効果は30分位で出はじめ、4~6時間位続きます。なので、次に使うのは4~6時間以上たってからにしましょう。

5.薬は10分~20分位で溶けて、体内に吸収されます。その途中で、排便などで薬が出たときは、入れてすぐなら新しいものを入れ直して下さい。少し時間がたって、薬がある程度溶けていたら、どのくらいが体に吸収されたかわかりません。体温の経過をよく見ながら、次に使うまで4時間以上あけた方がよいでしょう。

6.坐薬は冷蔵庫に保存して下さい。ただし、挿入時に冷たくて痛みを感じることがありますので、少し手で温めると良いでしょう。

発熱は、病気から体を守るしくみのひとつです。熱が高いからといって、すぐに熱さましを使うのではなく、高熱で食事がとれない、ぐったりしているなどの症状を見定めて使って下さい。必要以上に熱を下げることで、病気自体を長引かせる場合があります。2種類以上の坐薬を使うときは、使う順番などに注意が必要です。また、インフルエンザや妊娠時などに使ってはいけないものがあります。医師、薬剤師の話をしっかり聞きましょう。

それでは、お大事に。

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