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輔仁薬局健康処方せん気管支喘息 ~吸入ステロイド剤の上手な使い方~

気管支喘息 ~吸入ステロイド剤の上手な使い方~

author:輔仁薬局 新別府前店 薬剤師 阿部 功治
published in:大分合同新聞平成18年8月掲載  No.34

気管支喘息は、気管支など気道の慢性的な炎症により、咳や呼吸困難などの発作を繰り返し起こす病気です。一般的に、ステロイド剤は炎症などを効果的に抑えますが、特に吸入剤は、内服薬や注射剤に比べて副作用が少なく、気管支喘息の第一選択薬とされています。今回は、その吸入ステロイド剤の上手な使い方についてのお話しです。

1.正しく吸入しましょう。

吸入剤にはパウダータイプとスプレータイプがありますが、どちらも、息を充分吐いたあとで薬を吸い込むと、気管支の奥まで薬が行き届き効果的です。また、吸入後は、10秒位息をこらえると薬が気管支にしっかり作用します。吸入方法は、吸入器の種類によって違います。医師、薬剤師の説明をしっかり聞きましょう。

2.毎日定期的に適切な量を使用しましょう。

吸入ステロイド剤は、今起きている喘息の発作には効果がなく、毎日規則正しく使用して発作を予防する薬です。一般的に、充分な効果が出るまでには、使い始めてから1~2週間以上かかります。また、「良くなったから」と自己判断で中止すると、喘息の症状が再発することが多いといわれています。症状が安定していても続ける事が大切です。薬の量や吸入の回数は、症状や薬によって違います。医師の指示通りに使用しましょう。

3.使用後のうがいを習慣にしましょう。

薬が口の中やのどに残ると、カンジダ症を発症したり、声がかれたりすることがあります。その予防のため、吸入後には必ずうがいをしましょう。口の中のグジュグジュうがいだけではなく、のどのガラガラうがいもして、残った薬を洗い流しておくことが大切です。

それでは、お大事に。

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