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健康処方箋 column

輔仁薬局健康処方せんお薬を飲むタイミングについて

お薬を飲むタイミングについて

author:輔仁薬局 日赤前店 薬剤師 渡辺 哲夫
published in:大分合同新聞平成17年5月掲載  No.19

患者様よりお薬を飲むタイミングについてのご質問・ご相談をよく受けます。お薬の飲み方には「食後」「食前」「食間」がよく知られていますが、他に「食直前」「起床時」などもよくみられます。

これら服用時点の指示がある理由のひとつは、お薬の吸収に食事が影響する場合があるからです。また、副作用を防止したりお薬の効果を十分に発揮させたりする目的で適切な服用時点の指示をすることもあります。一般に内服薬が全身をめぐって作用するためには、まず溶けて吸収される必要があります。内服薬の多くは腸から吸収されますが、お薬の中には食事によって吸収がよくなるもの、悪くなるものがあり、お薬の効果に影響を及ぼす場合がありますので、そのようなお薬をお渡しする際には特に注意して説明をするようにしています。

「食間」の意味はよく誤解されますが、これは食事中ではなく、食事と食事の間、つまり空腹時の食後2時間くらいが目安となります。したがって間食をとってしまうと、食事が食間のお薬の効果に影響を及ぼすおそれがあります。

一方、食事の影響についてあまりこだわる必要のないお薬も多いので、かえって服用時点にこだわったために、飲み忘れたり、不便な思いをしたりする場合は相談されてみてはいかがでしょうか。そのような支障がなければ、指示された服用方法を守りましょう。

さて、お薬を飲み忘れた場合は、どうしたらよいのでしょうか?飲み忘れに気がついた時点で服用する必要があるか、次の服用までの時間が充分にあるか、食事の影響はどうか等を総合的に考えるため、専門的なアドバイスが必要となるでしょう。  せっかくよいお薬が処方されても、使い方が間違っていては意味がありません。飲み方について分からないこと、困ったことがある場合はご相談ください。

それでは、お大事に。

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