輔仁薬局

健康処方箋 column

肩こり

author:輔仁薬局 新別府前店 薬剤師 阿部 功治
published in:大分合同新聞平成17年4月掲載  No.18

肩こりの原因には筋肉の緊張、眼精疲労、血行不良、ストレスなどさまざまあります。 これらの原因を取り除くために次のようなことをおすすめします。

長時間同じ姿勢を続けず、時々軽い運動やストレッチをして、筋肉の緊張をほぐし血行を良くするように心がけましょう。また、入浴はぬるめのお湯にゆっくりつかるとよいでしょう。これらは十分な睡眠とリラックスをうながし、ストレス解消につながります。

それでも改善されない場合は、薬による治療が必要となります。内服薬では、筋肉の緊張を和らげるお薬や、痛みが強い場合には痛み止めを用います。 また、ビタミンE、ビタミンB群(B1、B6、B12)も効果的です。ビタミンEは血行を良くし、ビタミンB群は筋肉の疲労回復や眼精疲労による肩こりにも効果があります。漢方薬では葛根湯などが良いようです。

外用薬ではシップ薬やぬり薬などを用います。シップ薬は、冷感タイプと温感タイプがあり、症状によって使い分けます。外傷性の打ち身や急激に肩を使ったための炎症や熱を持っている急性の肩こりには冷感タイプを使用します。

一方、慢性的な肩こりには、血行をよくするために温感タイプを使用します。皮膚が弱く負けやすい方は、貼る時間を短くするなどの工夫をおすすめします。特に、温感タイプにはトウガラシエキスなどが含まれており、比較的刺激感が強いため、ヒリヒリした痛みを感じることもあります。そのため、入浴の30分以上前には剥がしておかないとそのヒリヒリ感でお湯につかれない場合もあります。

今回は、肩こりの予防と対処法についてお話ししましたが、肩こりと共に腹痛や胸の苦しさ、めまいなど「いつもと違う。」、「いつもより続く。」症状がある場合は、何か他の病気が隠れていることもありますので、内科や整形外科などの医療機関への受診をおすすめします。

それでは、お大事に。

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