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健康処方箋 column

輔仁薬局健康処方せん痛風にご注意

痛風にご注意

author:まごころ調剤薬局古国府店 薬剤師 坪井 俊樹
published in:大分合同新聞令和7年6月掲載  No.171

これから夏本番となる時期ですが、いかがお過ごしでしょうか。

突然ですが、皆さんは痛風についてご存知ですか?痛風とは、体内にある尿酸が結晶となり関節等に炎症を起こす病気です。足の親指の付け根が赤く腫れて痛くなることが多く、この時の痛みは歩けなくなるほど痛いと言われています。

尿酸値の基準は7.0mg/dL以下とされ、これを超えると痛風のリスクが高まります。尿酸値が高めになっている方は日々の生活を見直すようにしましょう。食事療法、飲酒制限等が基本です。また尿酸値が8.0mg/dL以上になると、食事療法等に加えて薬物療法を行うことがあります。体内で尿酸を作りにくくする薬や、尿酸を排泄しやすくする薬等が使われます。これらの薬は飲み合わせの悪い薬もあるので、他の医療機関を受診する時には、服用していることを伝えましょう。またそのためにお薬手帳を利用しましょう。

暑い季節になってくると痛風が起きやすくなると言われています。これはビールを飲む量が増えることや、汗をかいて脱水気味になるためです。ビールには体内で尿酸に変わるプリン体が多く含まれています。それに加えてアルコールが、体内の尿酸を増やしてしまう働きがあります。暑い日の仕事終わりや、激しい運動後の冷えたビールは美味しいものですが飲みすぎには気をつけましょう。他にもプリン体が多く含まれるレバーや白子、イワシなどには注意が必要ですし、ビール以外のお酒にも注意が必要です。また脱水を防ぐために、しっかりと水分摂取をしましょう。

昨年の5月~9月の熱中症による救急搬送数は、全国で9万7千人超と2008年の調査開始以来最多となりました。2025年の夏は過去2年には及ばないものの、例年より気温が高く猛暑となる予想です。こまめな水分補給やエアコンを利用し室内を涼しくしてお過ごしください。

それではお大事に。

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