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健康処方箋 column

輔仁薬局健康処方せんフッ化物洗口でむし歯予防

フッ化物洗口でむし歯予防

author:ほじん薬局佐伯店 薬剤師 元谷 豊治
published in:大分合同新聞令和5年10月掲載  No.161

大分県では平成27年度頃より小中高生のフッ化物洗口(任意)が開始となりました。その理由としては、平成27年度の12歳児1人当たりのむし歯本数が、大分県1.58本と全国平均0.89本を大きく上回っていたからです。そこで今回はむし歯予防のフッ化物洗口についてお話をしたいと思います。

フッ化物洗口についてお話する前にまずはむし歯についてお話ししたいと思います。むし歯とは、プラーク(歯垢)に潜むむし歯菌が出す酸により、歯が溶けてしまう病気です。むし歯菌は糖質をエサに酸を作るため、甘いものをよく食べる方は、むし歯になりやすくなります。むし歯の進行度には段階があります。激しい痛みが最終段階と思われている方も多いかもしれませんが、痛みを感じる神経がむし歯によって壊死され、痛みを感じなくなる段階があるのです。この段階を放置していると、口の中の細菌が神経から顎の骨にまで入り込むのです。むし歯は、歯のみではなく全身に悪影響を及ぼすのです。

フッ化物洗口とはフッ化ナトリウムを含む液体でうがいをすることです。フッ化物により歯をコーティングすることでむし歯予防に効果があります。

現在大分県では、小中学校等で集団フッ化物洗口事業が実施されており、むし歯の平均本数は減少傾向にあります。歯科でもむし歯予防としてフッ化物歯面塗布があり、また薬局では自宅でもできる1日1回のフッ化物洗口液の販売もしております。

お子様の虫歯予防にフッ化物洗口を取り入れてみてはいかがでしょうか。気になる方は是非一度かかりつけの歯科・薬局にご相談ください。

それではお大事に。

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