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ステロイド外用剤の使い方

author:こがづる調剤薬局 薬剤師 藤原総司
published in:大分合同新聞平成25年6月掲載  No.99

ステロイド外用剤は主に湿疹、かぶれ、虫刺され、かゆみなどの炎症を抑える効果や他にアレルギー性の疾患などの治療に用いられています。

ステロイドとは人間の体の中にあるホルモンの一種です。人間の副腎皮質で毎日ステロイドホルモンは作られています。免疫反応を抑え、免疫のバランスを調整し、体の炎症反応等を抑える働きがあります。

内服のステロイド剤のイメージから、ステロイド外用剤に対しても副作用が多く起こるのではないかと怖い印象を持たれている患者さんも多くいるように思われます。しかし、外用のステロイド剤では塗布した部位での副作用が起こることはありますが、内服のような全身性の副作用が起こることはほとんどありません。副作用が怖いからといって塗る量を少なくしたりすると、十分な治療効果が得られず、症状が悪化したり、長期に渡りステロイド外用剤を使用することで逆に副作用を招いてしまう可能性もあります。

塗り方は1日2回朝、夕(お風呂から上がった後)などに塗ることが一般的です。軟膏チューブで大人の人差し指の先端から第一関節までを押し出した量(約0.5g)が大人の手のひら2枚分の面積に相当します。5gチューブ1本だと、成人の手のひら20枚分に相当します。ローションの場合には、1円玉くらいの大きさの量が手のひら2枚分になります。

よく親御さんから小児に対しステロイド外用剤を使用していいのか?と質問を受けることもあります。小児の皮膚はバリア機能が低く、皮膚から薬が吸収されやすいのですが、ステロイドはその強さに応じて様々なランクがあり、医師はその子に合った強さの薬を処方していますので安心して使用してください。部位によって強さの違う薬を使用することもありますので、指示された通り使用して下さい。

ステロイド外用剤が処方された際には、どのくらいの量を使用すればいいのか、いつ止めればいいのかを医師または薬剤師に確認し、使用方法を守り使うようにしてください。そうすることで副作用を回避し、十分な治療効果を得ることができるでしょう。

それではお大事に。

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