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健康処方箋 column

輔仁薬局健康処方せん熱性けいれん

熱性けいれん

author:ほじん薬局片島店 薬剤師 松永 康臣 
published in:大分合同新聞平成30年2月掲載  No.127

 熱のある子供で急に手足がガタガタ震えたり、手足が強くこわばったり、白目をむいて泡を吹いたりする発作を起こすことがあります。これは「熱性けいれん」と呼ばれる発作で、初めてみた大人はパニックになってすぐに救急車を呼んでしまうことが多いですが、ほとんどの場合が2~3分で治ってしまう一過性の「単純型」と呼ばれる発作性疾患です。この場合は特に緊急の処置は必要ないため、5分以内に治れば救急車を呼ぶ必要はありません。

 発作が起こったときにはまず「発作が起こった時間」を書き留めて下さい。出来れば発作の様子をスマホ等で動画撮影しましょう。後で診察を受けるときに口頭で説明するよりも動画を見せたほうが正確に症状を伝えることができるからです。次に呼吸をしているかを確認して下さい。呼吸をしていないようであれば、直ちに救急車を呼び指示を仰ぎましょう。呼吸が確認できたら、呼吸をしやすいように首回りの衣服を緩めて、嘔吐した場合に吐いた物が気道につまらないように横に寝かせ、もっと呼吸がしやすいように頭を少し後ろにそらせてください。強くゆすったり、押さえつけたり、口の中に割り箸を入れたりしてはいけません。

 発作が5分以内で治まるようであれば一過性の発作ですので、日中であればかかりつけ医に、夜間であれば大分県こども救急電話相談(#8000 県境地域は 097-503-8822)へ電話をして指示を仰ぐようにしてください。発作が5分以上続く場合には、治療が必要となる場合もありますので救急車を呼びましょう。ただし、発作がおさまったように見えても、目を開いている状態で反応がない場合や、手足に力が入っている状態であれば治まっているとみなしません。

 熱性けいれんは6ヶ月~満5歳までに見られる疾患で子供の7~10%が経験するといわれており、珍しい疾患ではありません。子供が熱性けいれんを起こしたら、先ずは大人が落ち着く事が大切です。深呼吸をして、冷静に行動しましょう。そして「熱性けいれん」以外にも子供の急変はあります。普段から大分県発行の「小児救急ハンドブック」やウェブサイト「こどもの救急」(http://kodomo-qq.jp/index.php)等に目を通しておきましょう。
それではお大事に。

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